GREATEST JADE~翡翠の瞳に守られて~

私はまだヴァンパイアに狙われているのだろうか。

知りたい。どうしても知りたい。

……私はそっと階段を降りると、その一番奥へと足を進めた。

それから右に曲がり、一番手前のドアに耳を寄せる。

内側からドアが開いたらおしまいだ。

前後から誰かが来ても。

一か八かのこの状況に心臓が破裂しそうだ。

でも、知りたい。

私は震える息を整えて深呼吸をすると意識を集中させた。


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窓から小さな月が見える。

私はベッドの中で何度も寝返りをうち、やがて天井を見つめた。