GREATEST JADE~翡翠の瞳に守られて~

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翌日。

「いいか、みんなー。さよなら会の役割分担で決まった仕事は各自しっかりやり通す事!分かったなー?」

「はーい」

バラバラとみんなが先生に返事をし、私は自分の名前を確認するためにプリントに視線を落とした。

その時、

「松下、お前は俺と一緒でポップ係」

眼のはしに誰かがうつり、顔をあげると山下君だった。

「あ……」

まだ名前を見付けられない私を見て山下君がクスリと笑った。

「松下って頭イイのに、意外とドン臭いんだな。ほらここだよ」

机に置いたプリントの左下を、長い指でトントンと優しく叩く山下君。

人懐っこい笑顔に何だか安心して私も少し笑った。

「なあ、放課後暇?もし空いてんならポップのデザイン考えようぜ」