GREATEST JADE~翡翠の瞳に守られて~

「迎えに来たのっ!タクシーも待たせてあるから行こ!早く!」

カグヤさんに引っ張られながら、翠狼が私を見た。

それに、カグヤさんも。

「待て。秘書に連絡してくるから。藍、すぐに帰る。誰かよこすから安心して寝てていい」

「……うん」

「じゃあ、行こう!私、今日はとことん飲むんだ!」

「待て、着替えるから」

「手伝おうか?」

「バカか」

「えへへ」

翠狼が部屋から出ていった後、そのままドアに近寄ったカグヤさんがフッと私を振り返った。

それからゆっくりと口を開く。

「あなたに翠狼は理解できない。一生ね。だってあなたは人狼じゃないもの」

胸に刃物を突き立てられたような痛みが走った。