私を見つめる鮮やかで美しい真緑の瞳。

太陽の光をいっぱいに受けた木々の葉と同じ色。

これは……この瞳は……。

『俺が守ってやる』

ああ、私……。

恐怖のあまり硬直していた身体から徐々に力が抜ける。

助かったんだ……私……。

「泣かないでいい。大丈夫だ」

再び聞こえた声にホッとして、私はこの大きな手を握り返した。

「……離さないで、そばにいて」

ちゃんと言葉に出来ているかどうかは分からない。

こんなことを他人に言うなんて、やっぱこれって夢なんだろうな。

夢だから言えるんだ。

「ああ、傍にいる」

結局私は眼を開けることなく、またしても深い眠りに落ちていった。