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連れていかれたのは雪野一臣の家だった。
「じゃあ……私は凰狼様のところに戻るね」
「うん、桜花さん、ありがとう」
瀬里と短い会話を交わした桜花という女性は、私を見てフワリと微笑んだ後、帰っていった。
「藍ちゃん、ここに座って。怪我してないか確認するから」
私は瀬里に腕を引っ張られ、リビングのラグに座らされた。
いまだに震えが止まらず、全身が小刻みに揺れる。
そんな私を、瀬里は舐めるように見回す。
「……膝が擦りむけてる。それにふくらはぎに切り傷。窓から飛んだから多分その時に……。待っててね、救急箱……消毒しなきゃ」
暫くして私のもとに戻ってきた瀬里が、救急箱を開けて絶句した。
「空っぽじゃん!」
連れていかれたのは雪野一臣の家だった。
「じゃあ……私は凰狼様のところに戻るね」
「うん、桜花さん、ありがとう」
瀬里と短い会話を交わした桜花という女性は、私を見てフワリと微笑んだ後、帰っていった。
「藍ちゃん、ここに座って。怪我してないか確認するから」
私は瀬里に腕を引っ張られ、リビングのラグに座らされた。
いまだに震えが止まらず、全身が小刻みに揺れる。
そんな私を、瀬里は舐めるように見回す。
「……膝が擦りむけてる。それにふくらはぎに切り傷。窓から飛んだから多分その時に……。待っててね、救急箱……消毒しなきゃ」
暫くして私のもとに戻ってきた瀬里が、救急箱を開けて絶句した。
「空っぽじゃん!」


