GREATEST JADE~翡翠の瞳に守られて~

律はスラリとしていて本当に綺麗だ。

涼しげな眼も通った鼻筋も、清潔そうな口許も。

「藍。じゃあ俺、頑張るよ。頑張って絶叫マシーン乗る。藍の為なら」

そう言ってクスッと笑った律が、太陽の光でキラキラと輝いた。

「あ……りがとう」

律……律。

泣くな。泣くな、私。

私は涙が出そうになるのを一生懸命我慢して律の腕にしがみつくと、悲しみを振り払うかのように微笑んだ。

*****

信じられないくらい、私ははしゃいだ。

だけど気が狂った訳じゃない。

乗り物を待っている時間やふとした瞬間に色々考えたけど、やっぱり変えられない事実を痛感したんだ。

「あー、楽しかったね、藍」

「律。コーヒー淹れるから上がって」

「じゃあ、お邪魔します」

自宅に戻った私は、キッチンに立ち息を整えた。

もう、私は決めていた。