「篠田さん、先ずはカーテンを開けましょうか」 「はい」 玖下さんと手分けをして、カーテンを左右に寄せてタッセルで留める。 カーテンを開けると明るくなり、秋の日差しが室内に入り込んできた。 その太陽の光が眩しいのか、ベッドの中の蓬條依良がモゾモゾと動いた。 玖下さんと一緒にそんな彼の枕元へ近付く。 穏やかに眠る蓬條依良の寝顔はやはり起きていると同様に綺麗で、見惚れてしまうほどだ。 私は見惚れないけどね。 でも、睫毛が長くてムカつく。 引き抜いてやりたい。