その夜。 「いててて……」 私は皮の剥けた唇に薬を塗っていた。 もう沁みて沁みて痛いけど、擦りすぎてなったことだ自業自得だ。 薬を塗り終えると、保湿を兼ねたマスクを装着する。 しばらくはマスクをする生活だ。 「さて、寝ようかな……」 時計は既に11時を回ろうとしている。 電気を消して、ベッドに入るとすぐに睡魔が襲ってきた。 その睡魔を誘われるがまま、私は眠りへと落ちていく。