好きになれとは言ってない






 早い時間だと、やっぱりいつもよりは空いてるな、と思いながら、遥は電車に乗っていた。

 だが、航の乗る駅を過ぎても、真尋の店のある駅を過ぎても、航は乗って来なかった。