インコにライバル意識を燃やすなど、大人げなかったか、と反省しながら、遥は帰りの電車に乗っていた。

 外はもう暗い。

 日が長くなる頃には、明るい時間に電車に乗れることもあって、すごく得した気分になるのだが。

 今は明るい時間に帰れても、そんな気分にはならないかも、と思ってしまう。

 つり革を持ったまま、無意識のうちに航の姿を探していた。

 やっぱり、遅い時間じゃないと居ないよな。

 でも、この間から立て続けに遅く帰って、晩ご飯外で食べてるから、今日くらい家で食べないと。

 ようやく覚えた真尋の店のある駅名が見えたが、今日は降りずに通り過ぎた。