翼が折れても……


ーーー

シャー……シャー……

ジャンプの練習とかせずに、ただ滑っていた。

誰もいないスケートリンク。

その中央で私は、

「うあぁぁぁあああ!!」

叫んでいた。

「……紗羽ちゃん。」

「……コーチ。」

恥ずかしいなんて思わなかった。

……もう、そう思える精神状態じゃ無かったんだ。

「紗羽ちゃん。辛かったら、辛いって言いなさい。悲しかったら悲しいって言いなさい。泣きたかったら、泣きなさい!叫びたかったら、思う存分叫びなさい!!」

涙が氷の上に落ちていった。

「思うように生きなさい。思うように踊りなさい。あなたは、自由なのだから。」

コーチの胸の中で、私は泣いた。

「私、龍ちゃんを笑顔にしたい。癒してあげたい!……なのに何もできない。」








皆、絶望の中にいたー……。