整理?


何を整理すると言うの?



「今宵ごめん。ちょっと待ってて」


「…うん、わかった」



頷いたものの、状況が読めずに目を白黒させるわたし。


そんなわたしの横にいる茜の腕を強引に引いて、千は屋上から出て行った。


は?


何ですか、この状況は。


全く読めない状況に、頭がうまく働かない。


いや、疑問点がスルスルと出てくるからむしろ活性化しすぎてるのかもしれない。


なんで茜は連れていくの?


何の話をするの?


なんでわたしには内緒なの?


先輩もそうだった、茜と先に話をした。


わたしには聞かせられない話してたんでしょ?


なんで、なんで、なんで。


なんで、仲間ハズレに、するの。



「ほらまた。女子っぽい。嫌だ。嫌だ、嫌だ、嫌。嫌……っ」



酷く大きな嫌悪感の波に飲み込まれそうになる。


頭が痛み頭を両手で抑え、その場にうずくまったわたしの口は自然と謎の違和感を感じていたその名前を使って言葉を紡いでいた。



「真尋のせいだ…!」



言葉がわたしの声とは思えないほどに黒く嫌な声が空気に触れた時、ポケットから何かが落ちた。



「あ」




それは、あの封筒だった。