「そこで何してたの?」
「昼寝」
「いつもそこで昼寝してんの?」
「そう、俺の特等席だから」
誰が言い出したか知らないけど、なにが影王子だ。
ちゃっかり日向ぼっこしちゃってるじゃないか。
「で?」
「なにが?」
「なに探してんの」
さらりとそう聞いてきた宮崎はわたしの横に腰を下ろして寝転がった。
距離の近さに一瞬どきっとした気がしたけど、多分きっと気のせい。
「…なんでもいいでしょ」
「……」
探し物を話すことを拒否すれば、空の青を写していた真っ黒な瞳がわたしを捉えた。
「な、なに」
「……」
「ちょっと、宮崎」
「……」
「うううう。わ、わかった。話すから! 話すからその目やめて!」
「どの目?」
チッ、無意識かよ。
無意識で、瞳だけで、あんなに魅せられるなんてどんな人間だ。
もしや人間ではないのかもしれない。
あ、宇宙人か、宇宙人なのか。
といってもわたしたちだって、他の星の者からしたら宇宙人じゃないか。
じゃあ何なんだよ。
「で?」
「…ハイハイ」
なにが目的なのか知らないけれど、探し物を知りたいらしい。
もう探すのやめたんだけど、探してたんだって過去形で話せば別にいいよね。


