だけど、今のわたしは、そう思うから。
だから、それを真尋に受け取ってほしいです。
「真尋は大切な存在だよ」
ゆっくりと目を開ける。
「真尋、好きだよ」
笑顔の真尋に、目を合わせる。
「とっても、好きだよ。大好きだよ」
これを、あたたかい状態の真尋に言えたならどんなに良かっただろう。
きっと真尋のことだ。
恥ずかしがりながら、今まであった全てを放り投げて、わたしに抱きついてきてくれるだろうに。
涙が、一筋まぶたからこぼれ落ちた。
親友を亡くしたことが仏壇を前にして、やっと本当に実感が湧いたようなそんな気がする。
遅いよね。
遅いよ。
ほんと、もっと前だったら良かったのに。
全てが手遅れで、遅れのせいで生じたことで。
時間が巻き戻ることは決してなくて。
世界は残酷だ。
だからこそ上手に回ることができる。
だからこそ生まれる命がある。
だからこそ日々前進する。
いちいち戻っているようじゃ進まなくて、ミイラの星と化してしまうから。
でも、だけど。
「……っ、」
どうしようもなく、不可能なことを望んでしまうくらいに、世界は憎くもある。


