あと一欠片のピース






ひっくり返して、出てきた言葉。


それに思わず吹き出して笑ったわたし。


さーて、行こっか。


だけど、一歩踏み出したところで足に何かがコツンと当たった。



「セロハンテープ?」


そこに転がっていたのは如何にもちゃっちくて小学生の時に使っていたようなセロハンテープ。



「なんでこんなとこに、……あ」



横向きに倒れていたから、しゃがんでそれを起こしてあげる。


そうしたことで、見えていなかった面が見えて字が現れた。



〝かいどう せん〟



ゆらゆらとした拙い線が、ひらがなで千の名前を綴っていた。



何やってんだか、千のやつ。


頭のいい千のことだ、何か理由があるのだろう。


きっとこれは落としたのではなく、置いてあったものだろうから。




「たぶん、繋げてみなってことだよね」



と言っても、今までのパズルは覚えているから繋げなくてもわかるんだけど。


そう考えていたら、すかさず脳内で『ちゃんと確認しろよ!』と千の声がしてきた。


ほんっと、なんだかんだお節介なんだから。


わかってるっつーの。


鞄から薄紫のちょっと厚みのあるファイルを取り出す。


そしてそれを開けて、今までもらった分のパズルをファイルの上に広げて、字がない方の面をセロハンテープで止めていく。



「ほーら、合ってたじゃん」



確認しなくても合ってましたよーだ。


と思いながらも確認できてよかった、なんてね。


さて、今度こそ行きますよっと。