あと一欠片のピース





「さてと」



封筒の中からパズルを取り出す。


出てきたのが表だったのか真っ白だったので、裏返した。




〝屋上にて〟




「屋上にて…?」



屋上で何だと言うのだろうか。


首を傾げたわたしは、パズルの右側面に穴がないことに気がついた。


ということは、このピースは一番右端のピースだということだ。


そして今までの全部のピースを合体させると〝屋上にて〟のピースの上だけが空いている状態になるであろうことがわかった。




「……屋上、か」



屋上は、正直そんなにいい思い出があるとは言えない。


だって、真尋を失ってしまった場所だから。


だから、屋上はトラウマなのであり、あまりわたし的にいい場所ではない。


真尋を思い出すまであんなに簡単に登っていた屋上までの階段を、今だったら簡単には登れないだろう。



「今宵」


「あ、茜。電話終わったんだ? 誰からだった?」


「青木先輩から。屋上じゃなくて第2体育館にいるって」



先輩と話す場所が屋上でなくなったことはちょっと安心した。


下手したら屋上から落とされる可能性もあるかもしれないと思っていたから。


けれども、パズルさんに屋上を指定されちゃ結局は屋上まで行かねばならぬことは変わらない。