「えっとね、今宵がぶっ倒れたからお話を中止したんだ」
「あー……」
そうだ、祝日なのに昨日は屋上に呼び出されて真尋の話を聞かされたんだった。
青木先輩に怖い顔で怖い言葉をたくさん言われたことを思い出した。
……青木先輩に謝らなきゃな。
「そんで、東海道線が今宵のことおぶって今宵の家まで来たわけ。もう今宵ったらずるいぞ! うちがおぶられたかったのにーい」
「え、ごめん」
それは素直にごめん。
もし意識があれば絶対茜とポジションチェンジしたのに。
あああ、しまった……。
茜に悪いことをしてしまった。
千にも迷惑をかけてしまった。
いくら幼なじみでも、申し訳ない。
そしてやっぱり青木先輩に謝らなきゃ示しがつかない。
「で」
「うん?」
「青木先輩が今宵と話ししたいから屋上で待ってるって」
「……そか」
ちょっと、ちょっとだけど、怖い、と思ってもいいのだろうか。
良くても良くなくても、頭の片隅に青木先輩に対する恐怖が存在してしまっている。
その時点でもうなんだか申し訳ない。
それなのに、屋上で、というところで尚更恐怖が増す。
「……怖い?」
「…えと、控えめに言って、…うん、怖い」
「それ控えめじゃないっしょ。むしろ超怖いって感じじゃね?」
あかん、茜にはバレバレらしい。
涙も一向に止まらないし、ふがいないな自分。


