覚悟を決めた。

なにがあっても、俺は一生サリを愛していく。

なにがあっても、俺は絶対にサリを守る。


扉をゆっくりと開けると、ベットの上でこちらを見つめていた少女が大きく目を見開いた。


手術のために剃りあげてしまったので、あのライトブラウンの柔らかい髪は今はもうない。


薄ピンクのポンポン付きニット帽を被って、どこか少し幼くなった印象を受ける彼女は、恥ずかしそうに頭を抑えた。


そして、少し目を泳がせたあと、まるで小さな花がふわりと咲くように、それでいて小鈴がちりんっとなるように。


彼女は、咲鈴は「ただいま」と笑った。







【嘘つき天使へ、愛をこめて END】