外がなにやら騒がしかった。

男達は華鋼が駆けつけたかと顔を明るくさせるけれど、あたしは振り返る余裕もない。


「……なんで、好きなんて気づいちゃったのかなぁ、あたし……」


そう呟き、自嘲の笑みを零した。

その時だった。



「────サリッ!!」



あたしの一番聞きたくなかった声が……ううん。

一番聞きたかった声が、全身を痺れさせるように響いた。



やっぱり、君は来てしまったんだね。

なんとなくそんな気はしていたけれど。



ふらりと振り返ると、そこに君はいた。

外の陽光に照らされてまるでどこかから舞い降りた天使のように立つ愛しい人。

その後ろから、ひとり、またひとりとあたしの大切な人たちが姿を現す。