闇の中唯一淡い光を放つ月を見つけるように空を振り仰げば、ローブが外れ、背中へと落ちる。 隠れていた髪が風に攫われて、ふわりとなびいた。 ……月は、どうしてあんなに遠いんだろう。 あんなに明るいのに、とてつもなく遠い。 「強く、いなきゃね。……大翔」 あたしは目的をもってこの地に来た。 それを達成するために、早く動き出さなければいけない。 時間は決して、あたしを待ってはくれないのだから。 タイムリミットまで……残り、1ヶ月。