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「そうなの……うちは全然問題ないけど。一応親に連絡はいれなさいね」
圭太のお母さんに事情を話した。
お母さんとケンカしてしまったこと。
頬を殴られて、家を飛び出してきたこと。ここまで。
「はい、ありがとうございます。迷惑かけてすみません」
頭を下げて、恐る恐る上げる。
「じゃあ、ちゃんと連絡したら、またご飯作るの手伝ってくれる? 圭太は料理とか全然だから」
圭太のお母さんは、圭太に似た優しい笑顔を向けてくれた。
『しばらく友達の家泊まってくる』とお母さんにメールすると、
『ごめんなさい。お母さん言いすぎた。一回ちゃんと話し合おう』と返信があった。
『愛美ちゃんどこにいるの? 迎えに行くから帰ってきて;つД`)お母さんも反省してるから』
お父さんからも鬼のように着信とメールがあった。それは無視した。
メールを見る限り、
お母さんの気持ちは落ち着いてきているようだ。
でも私がいない方が、お父さんと2人でラブラブできるんじゃないですか?
そのお父さんは、私がいなければどっかのJCやJKに手を出すかもしれないけど。
そんなの知ったこっちゃない。

