そのまま2人で市の図書館へ。
本気で進級があやうい愛美に勉強を教えることに。
3学期の期末の範囲を見せてもらう。
この程度なら俺レベルで全然いける。
そう思ったが。
「だから、ここ教科書に載ってるじゃん」
「は? 意味わかんない」
「これさっきもやったよね」
「忘れた」
……彼女は本当にバカだった。
国語問題の答案を見せてもらう。
これは( )内を埋めればいいやつか。えーと。
『(まくらさす)紫野行き標野行き 野守は見ずや 君が袖振る』
――ほう。枕詞って単語は知ってるらしい。
『ラ行変格活用は? (らんらんるるるー)』
――某ハンバーガー店のキャラのかけ声に似てるような。
『「分け入っても分け入っても青い山」の作者は? 種田(一風堂)』
――なぜこうなる? 正解は山頭火だよな。って、ラーメン屋つながりかーい!
これ、リハビリより疲れるかも……。

