い、一緒に住む?
たまに泊まるとかじゃなくて、ずっと?

それって、つまり……。

「ど、同棲ってこと……?」

「そうだよ。それ以外になにがあるのさ。ほら、今だと仕事のときはあまり会えないだろ?一緒に住めば先に寝てても会えないよりはいいと思うし、ちょっとでも一緒の時間を過ごせるじゃん?」

いや、そりゃまあ、そうなんだけど……。
でも、もういきなり同棲って……。

本当にいきなりで、どう反応したらいいかわからなかった。


たしかに会えない日は寂しい。

会ってこうやって、たまに岡田さんの家に泊まったりして、一緒にいることは嫌じゃないし、むしろ居心地がいいとは思うけど……。


「で、でもまだ、私たち付き合ってまだそんなに日が経ってないんだよ?……同棲は早くない?」

そう。
まだ付き合って間もないふたりだ。

もう少しお互いを知って、ゆったりと進めて行ってもいいような気がするんだけど。

でも、岡田さんの考えはそうではなかった。


「そう?好きなら、別に期間とか関係ないような気がするけどな。俺のマンションなら、里緒奈の職場へ通うのも無理な距離じゃないし、幸い部屋も広い。なにも問題ないと思うんだけど」

「それは……そうだけど……」

「言っとくけど、俺、この先のことも真剣に考えてるからね。出来れば来年の春には一緒になれればいいなと思ってるよ。里緒奈さえ良ければ、今すぐにだっていいくらいなんだ」

「え……?」

その話のタイミングで、車が動き出す。
岡田さんは真剣な表情で、前を見据えている。


そ、それって。