最終的に背中をバシッと勢いよく叩かれて、くつ箱に続く廊下に押し出された。


いやだって言っても、友香ちゃんは戻ることは許してくれなさそうだったから、しぶしぶと瑞季くんと美結ちゃんの背中を追いかけることにした。



だけど、瑞季くんと美結ちゃんの楽しそうに話しながら歩いてる姿を見ていると気分と一緒に足取りも重くなっていく。



なかなか縮まらない、私とふたりの距離。



二人がくつ箱から出て行ってしまった後で、慌てて私もローファーに履き替える。



前を歩く二人を見つめて、瑞季くんのハンカチを両手でギュッと握りしめた。


チラッと後ろを振り返ると、友香ちゃんが「早く行け!」と言うように手で合図してきたから、

覚悟を決めて、えいっと駆け出した。