幼なじみのフキゲンなかくしごと




祈るような気持ちでしばらく待機していると、数分後、副担任の先生がたくさんプリントを抱えて入ってきた。



教室中が一瞬静まり返る。


その直後、「矢代くんは?!」と、皆が周りを取り囲んだ。





まずは席に戻るように指示をして、副担の先生は静かにこう言った。




「先ほど入った連絡によれば、命などに別状はないそうなので、まずは安心してください」


言葉を聞いてひとまずはホッとするものの、緊張感は抜けなかった。



「ただそれ以外のことは口止めされているので、皆さんも無闇に深入りはしないこと」



それだけ言うと、先生は冬休みに向けたプリントを配り始め、全員に行き届いたことを確認したところで、私たちのホームルー厶は終了となった。



だからと言って、すぐに帰ろうという気分にはなれない。