『これ、みずきくんに書いた』
そう言いながらもあさひの目線は斜め下を向いていて、恥ずかしそうにキュッと唇を結んでいた。
受け取った俺が何か言う前に、『ほら、早く!帰ろ!!』って無理やり腕を引っ張って行く。
── 『中身見ていい?』
── 『あーっ!もう勝手に開けないでよ!今はだめ、家に帰ってから!!』
── 『なんでだよ。ぼくに見てほしくて書いたんでしょ?』
── 『そうだけど……笑わないでね?』
その時、あさひの瞳が
不安げに揺れていた。
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