「は? 化学2組と合同? 聞いてねぇ」

「白井センセイいつも唐突。しかも研究授業らしーよ」

「うわ、だる。寝れねーじゃん」

「席どうなんの? 化学室むだに広いから、まぁギリ座れるだろうけど」



月曜日の朝、教室が騒がしいと思ったら、なんと今日の研究授業の話題で持ちきりだった。


みんなの中で化学は「寝れる授業」として貴重な時間らしい。

白井先生、テキトウだし、注意もしないし、おまけにテストも易しいし。




「おはよ。……よかったね、これからは会ってくれるんだって?」


「えっ? あ、友香ちゃんおはよう」



いつの間にか私の後ろに立っていた友香ちゃん。すごく眠そうで、ゆらゆらと体が横に揺れている。

バッグのショルダーがするりと肩からずり落ちた。