じわっと涙が滲んできた。
どうしてだかわからない。ドキドキして、あつくて、言葉の意味なんて考える余裕もなくて。
どこか切なげに聞こえたその声に、自然と目の奥から熱い雫が溢れ出てきて、止まらない。
瑞季くんに見られたくなくて、両手で顔を覆った。
「なんで、泣くんだよ……」
……ごめんなさい。
いつも上手く言葉にできなくて、結局泣いてる。
「 俺が怖かった……?」
ちがう。
「……ほら、やっぱり。俺といると泣くだろ、お前」
「……っ」
「だからいやなんだ」
──ズキッ。
また、面倒くさいって思われた。
「もう、戻っていいから。おかゆありがとう」
すっと体を離して、瑞季くんがベッドから降りた。
私に背を向けて、静かに窓の外を見つめる。
このまま、部屋を出ていっちゃだめだと思った。
涙を拭ってから、ゆっくりと体を起こして瑞季くんのトレーナーの裾をきゅっと掴む。



