すると突然、瑞季くんの表情が明らかに変わった。
まるで核心を突かれたかのように戸惑った表情をして
「そんなのどうでもいいだろ」
と、吐き捨てる。
「よくないよ! 前に瑞季くんが休んだ日、葛西くんも休んでたって聞いたし、それは──」
「関係ない。誰かそんなこと言ったのか知らないけど、体調崩してただけだ」
……嘘だよ。だって、先生が瑞季くんは家の用事って言ってたもん。
どうして嘘つくの?
やっぱり何か隠してる……?
「葛西くんは、瑞季くんとは深い繋がりだって言ってたよ」
「……」
「葛西くんのおうち芸能事務所の社長さんって言ってたけど、もしかして───」
最後まで言わせてもらえなかった。
黒い影が私に重なる。
「……っ」
反射的に目を閉じたのと同時。
唇を、荒々しく塞がれた。
一瞬の出来事。
ゆっくりと離されて、焦点が合わないままぼんやりと瑞季くんを見つめる。
「……今あいつの名前なんか呼ぶな」



