睨まれた。
「むかつく」
ぼそりと一言。
「嫌いって言ってんのに好きとか言う。なのに他の男に平気でキスされる」
「……」
「お前、無防備すぎるよ。1回痛い目みれば分かんのかな」
「っ!」
腕を思いっ切り引っ張りあげられた。
ふわりと身体が宙に浮いたようか感覚がして反射的に目をつむると、
左肩辺りに重みがかかって、私の後ろでギシッとバネの軋む音が聞こえた。
「……え?」
うっすらと瞳を開くと、相変わらず至近距離に瑞季くんの顔。
たけど、体勢がさっきと逆転している。
瑞季くんが私に覆いかぶさるように両端に手をついていて……。
「お前ひとり押し倒すことくらい簡単なんだ。男なら、誰だって」



