早足で横断歩道を渡っていく瑞季くん。
脚の長さが違うせいで距離が開いていく。
様子がおかしかった。
やっぱり、熱があるんじゃないかな。
判断力も思考力も鈍ってて、瑞季くんらしくない。
「待って、濡れちゃうよ! ちゃんと
傘入らなきゃ……!」
ローファーの中に水が染み込んでくる。
それでも構わずに駆け足で横断歩道を渡りきった。
瑞季くんに追いついて、息を切らしながら傘を傾ける。
これ以上に瑞季くんが離れていってしまわないようにと、無意識に左手を伸ばした。
触れたところから伝わる体温。
「ほら、やっぱり熱い」
「触んな……」



