幼なじみのフキゲンなかくしごと



無言のまま少し歩いていると、国道沿いの交差点が見えてきた。


車のライトが地面の水たまりに反射して眩しいくて視界が悪い。



信号は青……だけど、あと数メートルというところで点滅し始めた。



隣を歩く瑞季くんの足元を見つめる。歩調は変わらない。




「瑞季くん、もうすぐ赤だよ」



そっと声をかけてみても、返事はない。


やがて信号が赤に変わって車が動き出した交差点に、ためらいもなく踏み込もうとした瑞季くんの制服のすそを慌てて引っ張った。




「赤、だってば……!」

「っ、」



その反動で瑞季くんの体が揺れた。


手から離れた傘がトン、と音を立てて地面に落っこちて。

冷たい雨が肌を濡らす。