お兄ちゃんは、はっ と顔を上げて嬉しそうに笑った
よかった......と何回も言っている
「髪。乾かすから、おいで」
イスをトントンとしてここに座れって言ってる
髪を触られると異常なぐらい震えるのがわかる
それに気づいたお兄ちゃんが
「嫌がることはしない。我慢しなくていい。
まず、喋れるようになろう」
そう言われたのに私が頷くとニコッと前のような優しい笑顔で頷いてくれた
色々喋ったけど、私は笑えてなかったと思う
震えてたと思う
それに気づいたお兄ちゃんが時々休み休みに話しかけてくれた
ほんとに一瞬だったけど、一瞬だけ、男嫌いじゃなくなった
男嫌いになった元凶に慣れるのもおかしいけど
お兄ちゃんだから、大丈夫ってのもあるし
お兄ちゃんだから、怖いってのもある

