「えっと...会社の人たちかしら?」

「はい。面会希望に書いたものたちで...
で、どうなったんですか?
少し前まで寝てたんですけど」

「麻酔は関係ないわ。
点滴も大丈夫だったんだけど、
点滴交換の時に先に抗生剤を入れたのよ。
それが反応しちゃって、心拍数が段々下がってきてしまったの。
今は落ち着いてるし、しばらくは様子見でICUにいるだけだから、大丈夫よ。

薬の余り使えない患者さんだとね、たまにあるのよ。
薬も使ってみないとわからないところがあるから」

「暫くってどれくらいですか?」代わりに長谷川が聞いてくれる。

「熱が下がるまで。としか言いようがないわ。
部屋はそのままにしておくけど、
何かあったら病院から連絡するようになってるから、
今日はみんな帰っても大丈夫よ」

「あ...会えないんですか?」

「決まりで一日に一回10分まで」

「昼休みに来ます……」

「そうしてあげて。
それと、追加で警察の方にも弁護士さんにも今回の事は診断書も出しておいたから」

お礼をいい部屋を出る。

そのままみんなにもお礼をいい、車で帰宅する。