男性陣が新たに頼んだ鍋の具材が皿に乗ってやってくる。
「ひと煮立ちしたら、こちら加えてください」
先に具材は入っているのだが、水菜やエノキを後から加えてほしいということらしい。
小上がりスペースのテーブルには、まず奥に私と美波ちゃんが向かい合わせで入れられる。
山海さんは美波ちゃんの隣をゲットし、その隣に田中さん。
私の隣には永屋さんが座り、お酒が来たとたんに田中さんが対面にいる永屋さんに突っかかっていってる。
ふたりの言い合いは、日常なのか。
そうするとひとり手持無沙汰な私。
じゃあ鍋奉行になりましょうかね。
「あ、悪いね。和賀さん」
煮立ったところで野菜を入れ出した私に気付いた田中さんが笑いかける。
「いいですよ。これくらい」
「気が利く子っていいよねぇ」
ニコニコ、笑いながら言われるとまあ悪い気はしないけれど。田中さんなだけになんか気持ち悪い。
「田中、この間の契約取れたのかよ」
永屋さんがまた仕事の話に戻していく。
営業さんはやっぱり契約取れるか取れないかって大事なんだろうなぁ。
つか、……田中さんって、営業成績どうなんだ?
「あーとれたよ。ちょっと揉めたけど、ヘルプデスクに助けてもらった」
「お前、あそこと仲いいよな」
「だってなぁ。せっかく相談できる課があるんだから使わなきゃ損でしょ」
「まあな」
ふたりの会話に、山海さんが口を挟む。



