「ただいま」 「ただいま~!」 私たち以外、誰もいない家に着くなり、私より元気に挨拶する大地。 私は洗面所で手を洗ったついでに、湯船にお湯をためる。 それから、キッチンに戻り、制服の上から花柄のエプロンを身につける。 「今すぐ夕飯の準備するから、大地はその間、先にお風呂に入っていいからね」 「うん。じゃあ、そうさせてもらおっかな。美月が作ってくれるカレー楽しみにしてるから」 大地はすごく嬉しそうな笑顔を浮かべると、着替えを取りに行くために自室に行ってしまった。