「とりあえず、座るか」 「……うん」 私たちは、非常階段に隣り合わせに座った。 「大丈夫?寒くない?」 「うん、平気」 私を気にかけてくれるなんて優しいな。 「ごめんな?急に呼び出したりして」 「……ううん」 小声で話してるのに、自分たちの声がヤケに響いて聞こえる。 「さっきさ、クリスマスツリーの前で、美月、何か言いかけてたじゃん?」 ……ドキッ!! さっそくその話題に触れられて、心臓が大きく飛び跳ねた。 「……うん、」 ドキドキドキドキ……。 私の心臓の音まで反響しちゃいそう……。