「唯くん、誰かに見られたら、」 「誰も来ねえよ」 胸元から顔を離してくれない唯くん。 ちゅう、と吸われた肌。 チクン、と走った甘い痛み。 「え……」 驚いて自分の胸元を見たら、白い肌に赤い印が付いていた。 これって……キスマーク……? 「見られたくなければパーカー着とけよ」 にやり、としたり顔で笑う唯くん。 私の心臓はどっくんどっくんと鳴っていて、うるさい。夏みたいな太陽の日差しが、じりじりと私を焦がす。