「……かわいい」 ふっ、とやさしくわらって。 どうしていいかわからなくて、慌てる私の唇に軽くキスをして。 パッと離れた唯くんは、私の手を引いてゆっくりと起こしてくれた。 「か、からかっただけ……?」 ドキドキしちゃったじゃん。 ……強引な唯くんも嫌じゃないとか、思っちゃったじゃん。 恥ずかしくて唯くんにそう聞けば。 「……さあね」 なんて余裕綽々の笑みが返ってきた、暑い暑い、夏休み。