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アイスを食べながら、柑奈が隣でうれしそうに笑う。




いつも通る通学路なのに。

ただのコンビニのアイスなのに。



あんまりにも幸せそうな顔するから、こっちまで笑ってしまう。






たとえば歩く道が変わっても。


食べるものがアイスじゃなくなっても。




そして月日が流れても。



隣で柑奈が笑っていたらそれだけで、俺はきっと世界でいちばん幸せなんだろう、なんて。

柄にもないことばかり考えてしまった。



「お前のアホが伝染ったんだけど。
どうしてくれんの」




恥ずかしいことを考えてしまった照れくささから、柑奈の頬を軽く引っ張る。




「なにするのー」


「(……あ。この顔、かわいい)」