「おっ、覚えてるけどっ……」


やっぱり昨日のアレは有効?


声がうまく出ない。ひっくり返る。


「覚えてるけど?」


彼は私の言葉を、わざとらしくおうむ返しする。

まるで私の反応を楽しんでるような、意地悪な感じ。

だけどそれどころじゃない!


やっぱり近い……!


澄んだ目に見つめられて、息が止まりそうになる。


長いまつ毛に囲まれた大きな目。まるで吸い込まれそうな黒い瞳の中には、窓から差し込む太陽の光のせいか、星が輝いている。


この人、目の中キラキラしてる。

なんてきれいなんだろう……。