ケダモノ、148円ナリ

 栗原は笑い、
「あずみんは、なんと、お金を増やす芸が出来るんですよ」
と言い出した。

「……やめて。
 栗原くん」

 トラウマ増やさないで……。

 しかし、貴継さんめ、あの芸のお陰で私が人気がないとか言っておいて。

 いや、別にあってもなくても、どうでもいいんだが。

 同期の誰かと付き合うなんて、今は、全然想像もできなかった。

「じゃあ、お先に失礼しますー」
と早々に二人と別れたが、背後から、

「佐野さんが一番人気なんだ?
 やっぱ、可愛いから?」

「面白いからみたいですよ」
という会話が聞こえてきた。

 ……聞かなかったことにしよう。