「そうしてって言いたいとこだけど、ダメだよ。俺が美優のお母さんに怒られちゃう」
「律くん……」
そういう真面目な所も大好き。
たしかに塾をサボったらお母さんはいい顔をしないはず。
彼氏がいるのは知ってるけど、つき合いなんてやめなさいって言われちゃうかも。
「じゃあ夕飯食って塾まで送ってく。それでどう?」
太陽みたいな笑顔を見せられて。
「うんっ」
あたしは素直にうなずいた。
やったぁ!
土曜日は律くんとデートだ。
律くんが席に戻ってからも、あたしの顔は緩みっぱなし。
わくわく、そわそわ。
心の中で飛び跳ね、なにを着て行こうかクローゼットの中の洋服を思い浮かべる。
気持ちのいい季節だから、さらっとワンピースがいいかな。
それとも、ちょっと冒険してショーパンにしてみる?
頭の中でファッションショーを繰り広げていると。
「映画ねえ……」



