アイ・ラブ・ユーの先で



そういうストーリーなら容易に納得できた。

荒れていた、と自分で語るくらいだから相当やんちゃはしていたのだろうけど、人間の本質の部分というのは、きっと生まれたときから変わらないと思うから。


「あの人、そういうの、見て見ぬふりできないもんね」

「たしかに、それな。おまえ、けっこう話せるやつだな」


ふいに人懐こくクシャッと笑った顔が、なかなか愛らしくて。

生まれながらに捨て犬だと思っていた彼は、ひょっとしたら以前は誰かに飼ってもらっていたことがあるんじゃないかと、勝手な想像をしてしまった。


「それからずっと仲良しなの?」

「うん。自分で言うのもなんだけど、すげえかわいがってもらってると思う」


年相応か、もしくはもっと幼さの見える表情で、銀河くんが照れくさそうに言った。


水崎昂弥という男は、たぶん、無意識のうちにかなり他人を魅了してしまうタイプの人間だ。
それははじめて会ったときからうすうす感じてはいた。


そこにいたら、どうにも見ずにはいられない。

知らないうちに、意識ぜんぶを吸いこまれてしまう。


見た目のかっこよさ、造形の美しさだけじゃなく、もっとスピリチュアルな部分で、そういう力を生まれながらに持っている人は一定数いる。

うちのお兄ちゃんなんかも、きっとそっち側の人。