アイ・ラブ・ユーの先でのレビュー一覧
5.0
家族や兄妹のことで悩みを抱える佳月。
兄妹と自分を比べてしまうことはリアルで、共感できる人も多くいるのではないかなと感じます。
そして昂弥。
彼の佳月へかける言葉はとても暖かく感じましたが、その裏に隠されていた昂弥の人生を知り、涙が出てきました。
相手のことを想うからこそ相手を遠ざけてしまうところには、とても切なくなりました。
一見誰よりも大人びているように見える彼ですが、本当は強くなく、誰かの支えが必要なのかなと思います。
昂弥の佳月や皆への行動も佳月や皆の昂弥への行動も色々なところに愛があふれています。
そして最後、皆で昂弥へ贈ったハートはそんな愛の結晶です。
是非、皆様もご一読を。
愛を感じてみて下さい。
*
「こっちは否応なく産み落とされたんだ。ただ漠然と、堂々と、ずうずうしく、息を吸って、吐いて、生きていけばいい」
*
疎外感、寂寥感、それらごと存在を抱きしめてくれるのに、自分の血を恐れて、手を差し伸べながら逃げてゆくようなヒーローに、わたしは惹かれてどうしようもなかったです。
生きてゆくための覚悟とか栄養を他人に差し出すことはできても、自分に贈ることは難しい。だから、ひとはひとりでは生きていけなくて、差し出し合える相手と再会できてまた恋に落ちる、支え合える運命ってこういうことなのだろうなあ、と愛しくなりました。
個人的に幼少期の佳月ちゃんの呂律のまわらなさと、成長してもずっとティラちゃんをお守りにする彼女がめちゃくちゃ可愛いなと思ったのと、ウサギにハートをもたせて飾っている先輩に興奮しました。
愛のぎゅっとつまった優しい作品です。
ぜひ、御一読を。
なんて愛おしいお話……! 胸が苦しくなるほど好きなフレーズが散りばめられてる、贅沢すぎる十九万字。 ただのキュンで終わらない、ただの恋で終わらない。ふたりの間に生まれたものは、愛だったなぁと思います。 佳月と昂弥だったからこそ育まれた絆。出会いは運命的なものがあるけれど、その運命を愛まで持っていけたのは、ふたりだったから。 そして、家族に対する感情の描写が本当に秀逸で! 好きや愛してるは、必ずしもそれ単体で存在するものじゃなくて。好きには嫌いがくっついていたり、愛には羨みという一面があったりする。 そのグラデーションみたいなものを、どうしてこうもうまく書けるのかなぁと、脱帽しました。 だれかと出会って、関係を築いて、積み重ねて……その中で相手の”特別”になる。 それはまぎれもない奇跡で、泣きそうになるほどの幸福だと、改めて教えてもらうことができました。
なんて愛おしいお話……!
胸が苦しくなるほど好きなフレーズが散りばめられてる、贅沢すぎる十九万字。
ただのキュンで終わらない、ただの恋で終わらない。ふたりの間に生まれたものは、愛だったなぁと思います。
佳月と昂弥だったからこそ育まれた絆。出会いは運命的なものがあるけれど、その運命を愛まで持っていけたのは、ふたりだったから。
そして、家族に対する感情の描写が本当に秀逸で!
好きや愛してるは、必ずしもそれ単体で存在するものじゃなくて。好きには嫌いがくっついていたり、愛には羨みという一面があったりする。
そのグラデーションみたいなものを、どうしてこうもうまく書けるのかなぁと、脱帽しました。
だれかと出会って、関係を築いて、積み重ねて……その中で相手の”特別”になる。
それはまぎれもない奇跡で、泣きそうになるほどの幸福だと、改めて教えてもらうことができました。
◇
「おまえが、おまえだったから」
“たったひとり”に、ずっと、わたしも、なってみたかった
◇
冒頭の水崎昂弥の登場シーンから好きすぎて(バイクの乗り方かっこよすぎでは?)ぐいぐい惹き込まれ、夢中になって読み終えました。
佳月ちゃんの家族に対する気持ちに胸がぎゅうぎゅうして、それがほどけた瞬間ぼろぼろ泣いて、水崎昂弥の背負ったものに息をのんで、気持ちが忙しかったです。
佳月ちゃんに昂弥がいて、昂弥に佳月ちゃんがいてよかった。唯一無二の尊すぎる関係だなと思います。そんなふたりの愛のかたちをした約束にやさしくて暖かい気持ちになりました、ハートの折り紙のシーンがものすごく好きです!
アイ・ラブ・ユーの先にあるものを、きっとふたりはたいせつに生きていくんだろうなと思います。そんなふたりのかたちが、いとおしくて、たまらないです。
ほんとうに大好きな物語です。
ぜひご一読ください。
「意味なんて、そんな傲慢なもん、欲しがるな」 ひとそれぞれ、生きてきた環境も違えば、抱えている問題も感じている葛藤もちがう。家族の在り方も、見え方も、やさしさの感じ方も。けれど惹かれて、手を取り合って、お互いを救いたいと思う。運命が本当にあるなら、このふたりをとおして、このことばの意味を知った気がします。 読後、ぼろぼろと溢れる涙がとまりませんでした。阿部佳月と水崎昴弥の出会いから救いまで、きれいに、やさしく、時に乱暴に、時に温順に、こんなにもいとおしく掬い取って羽ばたかせる作者さまの表現には脱帽します。 “そうじゃなくて、それよりもうんと深い場所にあるものを、いつも静かに、さりげなく、そっと、見せてくれる” 100個の叶えて欲しいことも、101個目のおねがいも、全部一緒に歩んでいって欲しい。だいすきです。 是非、御一読ください。
「意味なんて、そんな傲慢なもん、欲しがるな」
ひとそれぞれ、生きてきた環境も違えば、抱えている問題も感じている葛藤もちがう。家族の在り方も、見え方も、やさしさの感じ方も。けれど惹かれて、手を取り合って、お互いを救いたいと思う。運命が本当にあるなら、このふたりをとおして、このことばの意味を知った気がします。
読後、ぼろぼろと溢れる涙がとまりませんでした。阿部佳月と水崎昴弥の出会いから救いまで、きれいに、やさしく、時に乱暴に、時に温順に、こんなにもいとおしく掬い取って羽ばたかせる作者さまの表現には脱帽します。
“そうじゃなくて、それよりもうんと深い場所にあるものを、いつも静かに、さりげなく、そっと、見せてくれる”
100個の叶えて欲しいことも、101個目のおねがいも、全部一緒に歩んでいって欲しい。だいすきです。
是非、御一読ください。