アイ・ラブ・ユーの先で

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はじめて来客があったのは、このアパートの一室を使わせてもらいだして、ちょうど1週間になる昼間のことだった。


先輩は相変わらずバイトに出ていて、暇を持て余しながらひとりでゴロゴロしていた時間帯。

時代を感じる、とてもアナログなインターホンの音が部屋に鳴り響いた瞬間は、本当に縮みあがった。


おそるおそるドアスコープを覗いてみる。


訪問者のやんちゃそうな目には見覚えがあった。

先日の深夜、この部屋の鍵を貸してくれた彼は、陽の光の下でも捨て犬のような雰囲気を纏っている。


「……こん、にちは」


いきなり全開にするのも不用心な気がして、数センチだけ開けたドア。

その隙間から、きっと普段はもっと凶暴な瞳にできるだけの親しみを詰めこんで、銀河くんはわたしを見てくれたのだった。


「どうも」

「あ、いま、先輩いなくて……」

「知ってる。扇風機もってきといてって言われたんだよ」


決して新しく購入したわけではなさそうなそれを背後から取りだすと、「電池で動くんだと、知らねえけど」といいかげんな説明をしながら、許可もなしに部屋へ上がりこむ。

有名なメーカーの印字。
でもかなり型が古そうだ。

こんなの、いったいどこから調達してきたのだろう。