止めるついでに指先を握った。 わたしとはぜんぜん違う感触。 男とか、女とかじゃない。 先輩は、一生懸命に働いている人の手をしている。 「このまま……夏休みが、終わらなければいいのに」 いつものように同調はしてもらえない。 それでも、答えるように握り返してくれた手を、なによりかけがえなく思っている。 「アイス買って帰るか」 「プリンがいいです」 「さっき食ったばっかだろうが」 できるだけ長く、離さないでいようと、決めている。