アイ・ラブ・ユーの先で

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高校生どうしの“ふたり暮らし”は、必要最低限だらけのミニマムなものだった。


基本的に、寝て、起きるだけ。

食事は3食きっちりではなく、お腹がすいたタイミングで近くのファミレスで済ませたり、コンビニで軽食を買いこんだりしている。


シャワーは近所の古い銭湯へ、先輩が連れていってくれた。

クーラーのない環境で過ごす夏、毎日欠かさず全身を洗わないとべたつくのは面倒だけど、汗で水分が放出されているからか、トイレの頻度は少ないのでそれに関しては楽だ。


夏休み中の先輩は、やはり超絶多忙のアルバイターで、ほとんど一日中出かけていることが多い。

いったいひと月にいくらくらい稼いでいるのだろう。


この生活でなにかとお金を出しているのは、わずかなお小遣いしか持っていないわたしではなく、先輩だ。


彼がなんのためにそこまで稼いでいるのか、いまだにわからないけど、きっと使い道があってのバイト生活のはず。

家族に啖呵を切り、家出してきたわたしを養うためのものではないわけで、本当に申し訳なく感じているし、情けなくも思っている。