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今日のジンクスも成功した。


聡樹が来る前に名前を消して、自分の席に座っていたあたし。


少し気まずいかもしれないと思っていたけれど、登校してきた聡樹は昨日までと変わらない笑顔を向けてくれた。


どうやら、あたしの気にし過ぎだったようだ。


それからクラスメートたちがどんどん登校して来て、その中に桜子と駿の姿を見つけた。


一瞬、胸の奥が刺されるようにチクリを痛む。


だけど昨日までとどこか違う事にすぐに気が付いた。


駿の顔色がすぐれないのだ。


昨日までは赤い頬にハツラツとした笑顔を浮かべていたのに、今日は頬から赤みが消えていた。


毎日駿を見ていないと気が付かないような変化かもしれないが、あたしは確かに気が付いていた。


そして桜子の方も少し違う。


いつもは無地のヘアゴムでひとつにくくっているだけの髪を、今日はピンク色のヘアゴムに変えている。


駿の隣を歩きながら頬を赤らめ、とても嬉しそうにほほ笑んでいるのだ。


桜子が駿の変化に気が付かないとも思えない。


駿の体調はそれほど悪くないのかもしれないが、もう少し心配そうな顔はできないのか。


そんな風に思ってしまう。