聡樹はあたしが泣きやむまでずっとそばにいてくれた。


その優しさが暖かすぎてまた涙がでてきて、あたしはなかなか泣き止むことができなかったのだった。


それでも泣いたことで心は穏やかになっていた。


もう自分の気持ちに嘘なんてつかない。


あたしは駿が好きだ。


また傷つくかもしれないけれど、その気持ちだけは本物だった。


駿の事を考えると、自然と桜子の姿も浮かんでくる。


あたしが苦しんでいる原因の1つが、桜子だ。


桜子はどうして駿に告白しないのか?


その問題に戻って行ってしまう。


それでもスッキリしたあたしはきっと昨日までと違うはずだ。


そう思い、あたしは深い眠りについたのだった。